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マロマユな日々~チワワとの妄想生活~
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世界選手権 昨季の女子FS上位3名を振り返ってみる~マジメに分析~※4/9修正
あと20日ほどで2011年世界選手権が開催されますね。

昨季はまだフィギュアスケートの記事を書いていなかったので
今回は今年の世界選手権の前に一度昨年の世界選手権を振り返ってみたいと思います。

なぜ女子FSなのか、というと、
女子SPの上位3名のうち、長洲未来選手とラウラ・レピスト選手は
今年の世界選手権には出場しないことが決まっているので、
振り返ったところで今年は見れないと寂しくなるだけ(笑)と思い、FSにしました。
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ISU World Figure Skating Championships 2010
世界選手権2010 女子FS ジャッジスコア

今回は「マジメに分析」というタイトルをつけたので(笑)詳しい分析は後にするとして、
極力フィルターをはずして、純粋に演技を見ていきたいと思います。
また、すごく長くなってしまったので、お時間があるときに読んでいただけたらと思います。


まず、FS1位、総合2位のキム・ヨナ選手。
Yuna Kim 김연아 キムヨナ 2010 Torino WC FS George Gershwin Piano concerto
http://www.youtube.com/watch?v=zTunjinCgGw

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冒頭の3Lz-3Tはキレイに決まりましたね。バンクーバー五輪の時より回転不足も怪しくないように思います。
しかし次の3Fは!レベルのフラットなエッジに見えましたし、2A-3Tのセカンド3Tは流れが詰まったように見えました。
それでも加点は2.00ですか・・うーん、ずいぶん高評価ですねぇ。
また、3S転倒後は演技にやる気が無くなってしまったように感じられました。
それと、スピンの回転速度やスパイラルがこれまで思っていたより遅いように見えました。

ジャンプ等の要素以外でのキム選手の売りは「スピードの速さとメリハリ」と記憶していますが、
プログラム全体を通して見ても、どうも振付が充実していない感じがして、
ジャンプやスピンなどの要素の他に様々な振付がある上でスピードがあればそれはすごいことなのですが、
彼女の場合は振付が少ない上にただダラダラして見えるというか、「速くは見えない」のです。
また、曲調が変わるたびに足が止まるのも、一見するとメリハリがあるように見えますが、
止まる前後に少し変化があるだけで、その変化が維持されず、すぐ元の演技に戻ってしまっています。
というのも、このプログラムは特に後半になると、ジャンプを跳ぶ前にほとんど振付がなく、
ただ漕いで、待って、ジャンプに向かってしまう
ため、見ている側もテンションが下がってしまうのではないでしょうか。
少なくとも私はそう感じました。

冷静になって改めて演技を見ても、初めてこの演技を見た当時と印象はさほど変わりませんでした。
やはりこのような演技でのFS1位と言うのはやはり問題だと思います。


FS2位、総合1位の浅田真央選手。
TORINO 2010 27/03/2010 -14/21- LADIES Free Skating FINAL - JPN Mao ASADA
http://www.youtube.com/watch?v=iIsB5Zqxiqk

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2つめの3Aが回転不足となっていますが、どちらかというと冒頭の単独3Aの方が危なかったように思います。
また、今季四大陸のあの素晴らしい3Aに比べると確かに着氷後の流れは良くないですね。
(あくまで真央選手比での話であり、当時女子にはこの3Aしか例になかったということを忘れてはいけません。)
着氷後の流れについては、今季と比べば、3回転のジャンプ全てにおいてあまり良くなかったと言えるでしょう。
しかしながら、昨季スピードが足りないと言われがちだったスピンの回転速度やスパイラルは
それこそキム選手と比べてもそれほど遅いとは感じられませんでした。
むしろあれだけのポジションを維持していることを考えれば、十分早いほうだったと思います。

この「鐘」というプログラムを「単調でつまらない」「イメージに合わない」と評価した方は少なくなかったと思いますが、
スパイラル部分で曲調が一度に盛り上がり、真央選手が鐘を突く動作で徐々に静まっていき
ステップ部分ではクライマックスに向けて真央選手を後押しするように曲が壮大になっていきます。
はっきりとしたメリハリはありませんが、自然な抑揚が存在することで、プログラムに大きな「うねり」が生まれます。
「メリハリ」と言うのは確かに見るものに刺激を与えますが、その瞬間だけです。
真央選手の「鐘」は目立ったメリハリはなくとも、最初から最後まで目を離せない、
刺激だらけのプログラムだと私は思います。
何度見ても、胸が詰まって涙が出そうになります。素晴らしい演技だったと思います。


FS3位、総合4位の安藤美姫選手。
TORINO 2010 27/03/2010 -8/21- LADIES Free Skating FINAL - JPN Miki ANDO
http://www.youtube.com/watch?v=niSQXD62rYY

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全てのジャンプがクリーンでしたね。最後のコンビネーションジャンプでは回転不足を取られていますが・・
素晴らしい演技だっただけに、中盤でのスピンのミスはもったいなかったです。
肩を痛めてから柔軟性の高いポジションは取れなくなってしまったため、スパイラルは少々物足りなさがありますが、
スピンはこんなに回転速度速かったっけ!というくらい速いですね。
本人も納得できる演技だったようで、満足そうです。

ただ、感想といわれると、実は私はモロゾフコーチが振付したプログラムがあまり好きではありません。
曲調の変わり目ごとに立ち止まってマイムすることが多く、
ステップの前には必ず「さぁ行くよー!」というタメが必ずあるのがどうしても好きになれません。
このクレオパトラを題材にしたプログラムもそうした傾向が顕著で
すごく良い表情で安藤選手が演技していても構成的にどうもなぁと思ってしまいます。
プログラム的にはつなぎの振付も多く充実していますが、メリハリがありすぎるのも困りものだと思います。
今季のFSは少しその傾向が薄れているのか、あまり気になりませんね。


さて、個人的な感想はこのくらいにして、次は点数に注目してみます。
例によって仕事中にまたこんなものを作ってみました(笑)
※4/9修正
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3選手の技術点の比較です。
ジャンプ、スピン、スパイラル、ステップと要素ごとに分けてみました。
ジャンプは同じ種類ではないので単純に基礎点やGOEでの比較は難しいですが、
3選手のうちトップのGOE点数は赤字にしてみました。

まずジャンプから、私なりの考えをまとめたいと思います。
数年前からジャンプの評価は「幅または高さ」から「幅と高さ」に替わり、やたらと着氷後の流れが問われるようになりました。
そのうち、着氷後の流ればかりが注目され、ジャンプ自体の幅や高さについては言及されなくなったように思います。

確かに、着氷が詰まったり乱れたりすると見た目も良くないし、クリーンとは言い難いのも事実。
しかし、女子のジャンプというのは基本的に男子に比べて脚力が弱いため、高く跳べない代わりに、
スピードを出して幅を稼ぐことで回転不足を防ぎます。よって、自然と着氷後に流れもできます。
一方真央選手は、幅より高さで稼ぐタイプのジャンプを跳ぶため、どうしても着氷後の流れが弱くなってしまいます。
もちろん、幅が無いわけではないのですが、キム選手や安藤選手に比べると確かに、ということです。
それはジャンプのGOEに顕著に表れています。後半の3F-2Lo-2Loに至っては加点なしです。
また、真央選手はジャンプの前後に様々な振付を入れているにも関わらず、GOEには反映されていません。
でもそんなに流れが悪かったでしょうか?私がファンだからそう思うだけでしょうか・・

ではキム選手と安藤選手を比較してみるとどうでしょう。
安藤選手のジャンプは幅も、高さも、着氷後の流れも十分にあります。ジャンプ前後の振付も多いです。
しかしながら、1度転倒してGOEで減点されているキム選手よりもGOEが低いのです。
キム選手はジャンプ前後はほとんど待機の状態ですから、他の選手よりもスムーズにジャンプが跳べるでしょう。
つまり、この採点では先に述べた「着氷の流れが高評価される」という観点も成立していないことになります。
そして、ジャンプ前後の振付の多さはGOEに関係しないということにもなります。
まぁ、後で述べる演技構成点の中に「技と技のつなぎ」という評価項目があるので、こちらに反映されるのでしょう。

続いてスピン。
トップ選手はたいてい世界選手権時にはレベル4を揃えてくるものですが、
ポジションの美しさってレベル判定には関係ないのだなぁと思いました。
また、GOEでも、キム選手と真央選手の差が0.50しかないなんて、驚くほかありません。
先にも述べたように、回転速度にそれほど差はなかったと思います。
それ以前に、ポジションの難易度は真央選手が圧倒的なのは素人目にもわかります。
全く納得のいかない採点です。

スパイラルやステップも同様です。
スパイラルも真央選手のポジションは圧倒的な美しさ、難しさですが、他2名とのGOEの差はたったの0.10。
音楽に乗っているというよりはただのらりくらりと滑っているだけだったキム選手のステップがレベル3で
表情が多彩で複雑なステップを踏んでいた安藤選手のステップがレベル2。

圧倒的に運動量も多く、それでも音楽に乗って迫力のあった真央選手のステップとのGOEの差はまたしても0.10。

この際GOEは主観点だとしても、レベル判定の仕方がさっぱりわかりません。

技術点は結果的に基礎点の高さでわずかにキム選手を上回ったものの
キム選手のあの演技に対するGOEの高さはやはり異常としか思えません。

技術点よりもさらに異常と思えるのが演技構成点(PCS)です。
※4/9修正
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全ての項目においてキム選手がトップの点数です。
キム選手は2つ大きなミスをしています。3S転倒と2Aの要素抜けです。
一方真央選手は見た目にはわからないほどの3Aの回転不足だけ。安藤選手はスピンでミスをしただけです。

当時はミスがあるとPCSに大きく響く時代だったはずなのですが、これはどういうことなのでしょう?

SSはその名の通り、スケーティング技術を評価する項目です。
ただ漕いでスピードを維持していたキム選手と、振付やステップをたくさん盛り込んだ状態でも
十分にスピードを維持していた真央選手と安藤選手。
どちらがスケーティング技術に長けていると思いますか?

TRも同様です。
技と技の間の振付が後半ほとんどなかったキムヨナ選手と、振付やステップをたくさん盛り込んでいただ真央選手と安藤選手。
どちらが要素のつなぎが十分だったと思いますか?

PEは演技力だけでなく、遂行力も問われます。つまり、ミス=遂行力が低いとなるはずなのです。
キム選手は2つの明らかなミスがあったにも関わらず、トップの点数です。
これをカバーするほど真央選手や安藤選手より演技力が勝っていたというのでしょうか?
全身から音楽を奏でているかのような真央選手と、クレオパトラになりきっていた安藤選手、
この2人の演技力のどこがキム選手より劣っていたのでしょうか?

CHは振付の評価ですが、この項目は何が評価されるのか皆目わかりません。
だって、選手自身が振付に携わっているならわかりますが、基本的には振付師の仕事。
振付の良し悪しを評価するのだとすれば、それは単なるジャッジの好みになってしまうのではないでしょうか。
振付が少ないキム選手と、充実した内容と量の振付をこなした真央選手と安藤選手。
どちらの振付が高評価されるべきでしょうか?

最後にIN。これもCH同様、評価ポイントがわかりません。
そもそもジャッジは選手が使用する曲をきちんと解釈できているのでしょうか?
そうでないなら一体何を評価するのでしょう?
もし、その通り曲を解釈できているか否かを評価しているのだとして、
キム選手と真央選手・安藤選手との間の差は一体なんなのでしょう?


これらの疑問について、ジャッジは、全てにおいてキム選手がとにかく優れていると結論づけたわけです。
何の説明もありません。
私たち素人には一生かかってもわからないのでしょう。



振り返ったところで、私の中での新しい発見はありませんでした。何番煎じだって感じですね(汗)
結局キムヨナ批判みたいになってしまいました。一応反省(笑)
でも、これが私の正直な感想であり、足りない頭で考えてみた結果です。あしからず。

はっきり言って、今季は真央選手も安藤選手も昨季より圧倒的に上達しています。
キム選手が昨季と同じ感覚でいるとしたら、その差はもう誰が見ても歴然でしょう。


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by chi-chan0322 | 2011-04-08 22:16 | フィギュアスケート
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