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マロマユな日々~チワワとの妄想生活~
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2010-2011シーズンを考察してみる 女子シングル ~明けない夜はない~
今回はいよいよ最後の女子シングル2010-2011シーズンの考察です。
バンクーバー五輪、世界選手権での疑問が解決しないまま、始まったシーズン。
大きなルール変更としては、中間点(1/4以上1/2未満の回転不足)の導入とスピンのレベル判定、
女子ではSPからスパイラルがなくなり、FSではコレオスパイラルとしてChSp1と表記され、
基礎点固定のGOE評価となりました。
また、SPの規定要素であるアクセルジャンプとして、3Aの導入が許可されました。
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2006-2007シーズンはこちら
2007-2008シーズンはこちら
2008-2009シーズンはこちら
2009-2010シーズンはこちら

※注意※
この記事は「ぼやき」記事に類似しますので、閲覧時はご注意願います。
(せっかくこのブログを見て下さっているのに大変失礼かと思いますが(汗)すみません。)
また、非常に長い記事なので、お時間があるときにご覧下さいませ。





※はじめに※
記事中で使用する記号、基礎点、GOEによる加減点については詳しく説明しませんので、以下を参照してください。
◆Wikipedia フィギュアスケートの採点法

また、要素の基礎点や要素数、レベルの基準等はシーズンごとに異なる場合があります。
よって完全な比較をすることは不可能なので、この考察はあくまでそういう傾向があるという感覚でご覧ください(笑)
私もなるべくそういう感覚で記事を書きます(笑)(笑)

要素の表記の仕方ですが、私個人の好み(笑)の問題で、コンビネーションジャンプは「-」で表記します。
(本来は「+」表記ですが、あくまで好みの問題です(笑))
また、「+COM」は「+COMBO」の意味です。
「+SEQ」「+COMBO」は以下のリンクに分かりやすく書かれているので、参照して下さい。
◆フィギュアスケート資料室 ※「用語辞典」をクリック
◆Yahoo!知恵袋 「ザヤック SEQ COMB」 ※解答部分が参考になります。

最後に大事なことを1つ。
現採点法で問題となっている回転不足判定やエラーエッジ判定の正当性に関しては論じないことにします。
私は採点に疑問は持ってはいますが、この議論を始めるときりがないし、
この考察は(特に過去のものほど)実際の演技を確認せずに行っているので、大きなことは言えません(汗)
よって、これらの判定については正しいという前提で話を進めます。
(といっても、本音が漏れることはあると思います(笑))

画像はクリックすると拡大されるはず(汗)ですので、見難い場合は画像をクリックしてみてください。
拡大されないものについては、画像URLを貼っておきますので、そちらを参照してください。
間違いがある場合は是非ご指摘ください。よろしくお願いします。


はじめに、2010-2011シーズンに現世界ランキングトップ10名が出場した大会と結果をざっとご紹介します。
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このシーズンは、安藤美姫選手が非常に安定した演技を見せ、GPF以外の出場大会で全て優勝を果たしました。
一方、2010年世界選手権後すぐに技術の修正に取りかかった浅田真央選手は成績の低迷が続き、
全日本、四大陸でその成果が徐々に発揮されたものの、世界選手権では体重の調整がうまくいかず、
思うような演技をすることができませんでした。
前シーズンで驚愕の点数を叩き出したキム・ヨナ選手は一発勝負の世界選手権で2位となり、
これもまた物議を醸す結果となりました。

Wikipedia調べですが、各選手の使用楽曲はこちら。
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まずはSPの要素確認から。
※クリックしても拡大されない場合はこちらを参照して下さい。
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3T-3Tを入れている選手が目立ちますね。しかも大方認定されています。
安藤選手は再び3Lz-3Loに挑戦していますね。認定はありませんが、中間点でもかなりの得点源です。

続いてPCS。
PCSの概要とSS基準方式の評価範囲はこちら。
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SS基準方式の詳細ついては、お手数ですが、こちらの記事をご覧ください。

※クリックしても拡大されない場合はこちらを参照して下さい。
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キーラ・コルピ選手と村上佳菜子選手がほぼ全てピンク=「良い」演技です!これはすごい。
確かに村上選手はキャラクターもピッタリでしたし、音取りも抜群でした。
コルピ選手も自身に満ち溢れた感じの演技が高印象でした。
前シーズンよりも全体的に「良い」演技が多い感じがしますね。
真央選手は佐藤コーチにも「元気よく滑りなさい」と言われていたように、
うまく行かないときに表情に出てしまっていたせいなのか、「-SS」は低めに評価されています。
(それにしても、わかりやすい音楽じゃないとジャッジは評価しにくいんですかねぇ?ブツブツ…)
そして一発勝負だったキム選手は何とまぁ8点台のオンパレード。
確かに他選手よりスピードだけはありましたが、これは明らかに前シーズンの実績が考慮されていると思います。

続いてFSの要素確認です。
※クリックしても拡大されない場合はこちらを参照して下さい。
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安藤選手がFS全勝です。素晴らしいですね。
難易度を上げて得点を稼ぐことが難しくなり、安藤選手が選択したのは後半にジャンプを固めることでした。
これまで振り返ってきてもわかるように、ステップやスピンは最終的には高レベルを揃えられるので、
GOEがあってもこれらの要素で大差がつくことはまずなく、大抵はPCSかジャンプで勝負がつきます。
ジャンプの難度を上げても認定されなければ意味はない。
とすれば、後半でジャンプの基礎点を1.1倍にするのは合理的な方法だと思います。
現に安藤選手はこの作戦に成功しましたし、今後体力に自信のある選手はこの戦法を取る可能性はありますね。

次はPCSです。
※クリックしても拡大されない場合はこちらを参照して下さい。
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カロリーナ・コストナー選手、レイチェル・フラット選手の「-SS」が高めですね。
アリョーナ・レオノワ選手は世界選手権で一気に合計が60点台になりましたね。確かに会心の出来でした。
そして、キム選手はまたしても全て8点台です。

次は各項目の平均点と、参考として最高点を集計してみます。
計算間違い等ありましたらご指摘ください。
まずはSPの技術点から。
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ほとんどの選手がルール変更等で平均が伸びないなか、一発勝負のキム選手が平均トップです。
最高点は、基礎点では真央選手が返り咲き、GOEはコツコツと実績を積み上げてきた安藤選手がトップです。
それにしても、最高点の方は全ての選手が29点前後と、スパイラルがなくなった分、下がっていますね。
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一方FSは、無敵だった安藤選手が平均基礎点トップです。GOEもキム選手と僅差です。
そして最高点はSPと同様で、不調と思われた真央選手の潜在能力を伺うことができます。

次は、ジャンプ、スパイラル、ステップ、スピンについて。
まずはジャンプから。
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アリッサ・シズニー選手が初のトップ入りです!
e判定を気にせず、3Fと3LzをDGなく跳び続けた結果でしょう。
最高点では安藤選手と真央選手がトップです。これは中間点導入による影響が大きいでしょう。
真央選手はSPで3Aの認定はありませんでしたが、中間点で6.00と3Lzと同点なので、十分得点源となります。
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FSはTES総合と同じような感じですね。やはりジャンプの影響は大きい。
安藤選手の安定感と、真央選手の底時からを感じる結果となっています。
キム選手はついにそのGOEを持ってしても追いつかなくなってきました。

SPで決められているジャンプ要素についてまとめました。
※クリックしても拡大されない場合はこちらを参照して下さい。
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全体的に平均GOEが低めですが、基礎点は平均と最高点に大差がないというか、
(まぁ単なるガス抜きかもしてませんが)DGが減り、その分中間点で済んでいる分、基礎点は上がっているようです。
そして何と言ってもアクセルは真央選手がダントツです。(ジャンプの種類を追加しました)
これはSPで跳ぶ価値があると思います。中間点でも十分な得点になります。
もちろん目指すのは認定ですが、真央選手の想像通り、SPで3Aに挑戦する選手が増えるかもしれませんね。

続いて回転不足の判定について。SPとFSまとめていきます。
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DGが減り、中間点が増えていますね。
とくに村上選手やフラット選手は中間点を多く取られています。

エラーエッジについて。
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コストナー選手は足の怪我の為、ルッツ・フリップはほぼ入れられませんでしたが、
シーズン後半ではフリップを跳んできたので、今季は普通に入れてくるのではないかと思います。
鈴木明子選手はe判定に苦しんだシーズンでした。
前シーズンはルッツでeだったのに、この年はフリップにもつくなど、かなりストレスだったと思います。
ちなみにこのシーズンはアテンション(!)がなくなり、エッジがフラット(インでもアウトでもない)でも
eがつくようになり、高橋大輔選手も苦しんでいましたが、キム選手のフリップにはつきませんでしたね。
真央選手はFSで再びルッツを入れていますが、全てe判定となっています。

次はスパイラル、ステップ、スピンについて。どのレベルを何回取ったかもまとめました。
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ステップはコストナー選手が強かったですね。確かにあのSPのステップは素晴らしかった。
フラット選手も、シーズン後半で変更したプログラムのステップは圧巻でした。
そしてスピンの判定が厳しかったこのシーズン、活躍したのがシズニー選手!
キム選手が次点というのは解せませんが、真央選手もなかなか頑張っています。
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コレオスパイラルについては基礎点が2.00固定なので、GOEだけにしました。
何と言うか予想通り(笑)、ステップではコストナー選手、鈴木選手が頑張っていますね。
スピンも平均基礎点は鈴木選手がシズニー選手、キム選手を交わしてトップです。
コレオスパイラルはシズニー選手が強すぎですが(笑)、他選手も平均1.5くらいは獲得していますね。

技術点は以上です。
ここからはPCSになります。まずはSPから。TR、PE、CH、INも一気にいきます。
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キム選手が当たり前のようにトップです。このシーズン、全く実績なしで前シーズンを上回る得点です。
他選手との相対評価でここまでの点数が出るとも思えません。ミスもありましたし。
(あ、技術的なミスは切り離して考えるんでしたっけ…)
ほとんど選手が前シーズンより点数は上がっていますが、キム選手の得点には異常性を感じます。
話を変えて、村上選手のSSがなかなか高評価です。これは強みになると思います。
真央選手はNHK杯でタイムオーバーを取られた影響で振付を省くなど、SPは最後までしっくりこない感じでしたね。
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同じことですが、ほんとにキム選手のSS・PCSはとんでもないですねぇ。
「-SS」はそれなりに納得ですが、こうもSSが高いとどうでもいいですね、ほんとに。
安藤選手は後半にジャンプを固めた分、ややプログラムに隙ができたのか、TRの「-SS」が低めです。

これまでで算出したSPとFSの平均と最高点を合計します。
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平均ではキム選手がトップとなりましたが、最高点はついに安藤選手にも真央選手にも抜かれましたね。
そして真央選手には希望が感じられる結果となりました。
考えても見て下さい。調整中でこの実力なんですよ。

私はこのシーズンを振り返って、もしかしたら2006-2007シーズンくらいの、
競技の展開にワクワクできた頃のフィギュアスケートがまた見られるのではないかという淡い期待を抱きました。
ちょっとお花畑ですが、真央選手が今後のフィギュアスケートの未来をかかっている気がしてなりません。

今季は安藤選手もキム選手もGPS欠場が決まっていますが、
もし世界選手権に出場するつもりなのであれば、うかうかしてはいられないと思います。

一応、これで2006-2011の振り返りが終了しました。次回はその総括をしたいと思っています。

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by chi-chan0322 | 2011-09-09 16:51 | フィギュアスケート
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